狐の嫁入り

20代エンジニアの雑記ブログです

研究室選びに失敗した私が後悔していること

こんばんは。

 

唐突ですが就活リクルーターになりました。

そういうわけで、公的な理由をつけて大学生とおしゃべりできる権限を得ることができてわくわくしています。早く大学に行って、ジェネレーションギャップを感じたい……

 

と、そこで思い出したのが研究室のこと。私の研究室は、毎年半分以上の学生が大学を辞めたり他の研究室に移ったりと、非常に人間環境の悪い場所でした。それも、地元ではそこそこ良いとされている大学なのに、です。

 

卒業してからも腹の立つことはたくさんありますが、就職してしまえば何もできません。今も、教授の怒声を浴びながら学生がラボ生活を送っていることを考えるとどうしてももやもやします。

 

と、いうことで、今回は研究室を選ぶにあたって、私が後悔していることをお話していきたいと思います。悪い研究室は撲滅してしまいたいのですが……そういう研究室に学生が集まらないようちょっと情報発信することが、今の私が思いつく唯一のことです。

 

その1

「過去三年間の配属人数と転属・退学人数を調べる」

その1、といいますが、私が後悔しているのはこの一点につきます。准教の先生も、博士・修士の先輩も優秀でいい人ばかりでしたが、教授がとんでもない人でした。自分の部屋で長時間の説教をしたり、研究の出来栄えが気に入らなければ何時間も研究室に居残らせたりと、一昔前のブラック企業を彷彿とさせる方でした。

そういうわけで、私が在学している間も精神的に追い詰められて研究室を出て行く人が毎年いました。毎年人が減っていくからには、何か理由があります。研究室訪問の際、毎年何人入って何人がいなくなっているか、具体的な数値で確認したほうが良いです。

辞めていく人があまりにも多い場合は、何か問題があると考えられます。

 

その2

「教授の人柄は、実際にラボに入るまでわからないものと心得る」

講義が面白いからと言って、その教授が必ずしもラボ運営に長けているとは限りません。また、論文数が多いからと言って質のいい研究をしているとは限りません。意味のない研究でも、教授のプレゼンや大学の権威で、意外と箔をつけて公表されてしまうものです。

研究室配属される前の学生は、教授にとって「お客様」です。

ラボに所属すると、急に理不尽な要求や叱責をしてくる人かもしれません。

私の場合は、学科の講義の中でこの教授の講義が一番面白かったのです……

後から思えば、私の研究室の教授は、知識や解析の能力でなく、声の質や態度と言った「演説」が凄く上手な人でした。私はそれを見抜けなかったのですね。

教授の第一印象で判断せず その1 で見たように、離職率(離ラボ率?)をしっかり見ておけばよかったなと思っています。

 

その3

「『この研究をしたい』でなく「この人達と研究室したい」で選ぶ」

学生さんにはちょっと反感を買うかもしれませんが、学生の興味は変遷していいものだと私は思っています。『これがやりたい』と決めて研究室を選ぶより「この人達とやりたい」を優先したほうが、長期的に見てプラスになります。

「これをやりたい!」と言って大学に入ってくる学生は稀だという前提の話ですが、学部・修士の研究は「良いテーマ」を得ることでなく、「いい先生と先輩」に出会うことです。そこから興味の幅を狭めていっても何も問題ありません。

 

 

おわりに

大学は学問探求の場ですが、大学四年間でそのテーマを見つけることのできる学生は稀です。凡人たる私のような人がそうなるためには、知見のある先生と先輩の下に着く必要があります。その上司に当たる人たちと仲良くやっていけるかどうかが、私は一番大切だと思っています。

学生の内は「テーマ」や「やりたいこと」に主眼を起きがちで、実際の研究環境(生活環境?)に目を向けない傾向があります。そのため、悪い環境に入ってしまって疑問を持たずにいる学生が後を断ちません(私の配属されたラボのような……)

確かに、並外れた成果を上げて教授の評価を得るように努力する、という道もあります。けれど、それはあまりにも大きな理想で、一万人に一人と実現できないものを追い求めさせられ、ギャンブルのコマのように使い捨てられてしまうリスクも大きいです。

私の主張は、大学の理想からは外れ、生活感のあるものです。理想に燃える学生さんにはなかなか受け入れられないかもしれません。

ですが、学究の前に安定した生活基盤あり、です。これは譲れません

 

大きな理想を掲げるのもそうですが、まずは、日常を過ごす環境はどうかという視点で、研究室を選んでみてはどうでしょうか?

「高校数学でわかる〜」とか「単位が取れる〜」シリーズは結構馬鹿にならない

大学時代(今も)私はわりと好奇心強めで、その割にそこまで理解力が高くないというあまりにも悲しい二律背反を背負っています。

 

ですが当時の私は自分は頭がいいと信じたかったので、難しそうな本ばかり読んでいました。ですが大学時代の尊敬できる先輩が「高校数学でわかる〜」シリーズで勉強しているのを見て、

「背伸びをせず自分の実力にあった方法を選ぶといいんだ」

とちょっと軽めの本にも手を出すようになりました。

 

私が初めて読んだのはこちら。

 

高校数学でわかるフーリエ解析

大学時代にはX線を扱っていて、スペクトル解析ではフーリエ変換したデータを取り扱っていたので、その基礎として読み始めた本。楽しく読めます。このシリーズを読んでから、新しいことを勉強するときはブルーバックスの本を進んで探しに行くようになりました。

 

後はこれ 

 

単位が取れる熱力学ノート

熱力学わからん……! 教科書めっちゃむずい……!

そうなっていた私にとてもわかりやすく熱力学を教えてくれた本。単位が取れるシリーズは、著者によっても結構色が違いますが、私は熱力が一番好きです。

 

 

 「高校数学で〜」と「単位が取れる〜」シリーズは結構馬鹿にならないので、入門編として最初に手にとって見るとその後の学習がとてもはかどります。

 今は仕事で流体を取り扱い初めたので、「高校生でわかる流体力学」とか、後は数値解析に絡めてベクトル解析の簡単な入門書があればいいなあと思っています。後は、時流に乗ってプログラミングとかソフト開発絡みとか。

 

大学の先生にしても会社の先輩にしても、彼らの仕事は決して教えることではないので、説明はわかりにくいしこっちの立場で教えてくれません。

 

なので、こういう優しい本(教師)を自ら見つけに行く努力が大学以降は必要になりそうですね……! 社会は厳しいことのほうが多いので。

持株会に入会するのは、そんなに悪いことじゃない

弊社の株価が低迷しています。

 

きっとこれ以上下がらないだろうと言う感じとか、優待とか、奨励金とかにつられて持株会に入りました。毎月2万円ずつ積み立てて、100株手に入ったところで拠出額を月1000円にしようとしています。

 

たかだがサラリーマン程度の資産で何を偉そうに、という感じもありますが、投資のセオリー的に言って、会社員の持株会はよくないとされます。なぜかというと、投資先が偏ってしまうからです。

 

会社員は、自分の時間という資産を自社に注ぎ込むことによって、少ないながら安定的な給与を得ています。最低でも一日の三分の一という資産を一つの会社に当てているのに、給与という残りの資産さえもそこに投資してしまうというのは、人生のポートフォリオのバランスがあまりにも悪いです。

 

私は今でもそう思っていますが、ただ、自社にそこそこ愛着があるのと、優待がもらえるくらいの株は持っててもいいかもしれないと思って、投資というよりも趣味といいますか、お遊び的な感じで拠出しています。

 

ただ、自社の株を持っていると、仕事をする上でもちょっとだけ視点が変わったことがあり、それがなかなかいい感じだったので、この記事では自社株をもったメリットについて書きます。

 

 

①社長よりも偉いという意識が持てる

これが一番大きいです。株式会社というのは、企業理念の実現という建前のもと、株主の利益のために動いています。社員としては下っ端でも、資本主義という巨大なテーブルの上では、我々は社長よりも偉くなれます。

ムカつく同僚も、無能な上司も、偉そうな執行役員も、皆が自分の配当のために働いていると思うと、少々楽しい気持ちで仕事ができます。

 

 

②自信を持って早く帰宅できる

自社の利益を最大化しようという意識を強く持てるので、無駄な人件費を発生させる残業はできるだけしないでおこうという気持ちになれます。

最近の私は、残業をするたびに「会社の効率的な利益取得を阻害している……!」と罪悪感にかられるようになりました。

 

残業圧力による罪悪感 < 無駄残業による罪悪感

 

という悪魔のような不等式が成り立ちまして、残業を強制的に削減させるきっかけになります。そういうわけで、持株会に入ってからの私は帰宅が早いです。

 実際、利益につながらない非効率な仕事に余計な人件費が投入されていると感じることがとても増えました。日本企業は、少なくとも弊社は、その気になればみんな定時で帰れるはずだと私は感じています。

 

 

③株主の視点から発言ができる

仕事を進める上で、部下の立場からしか発言できなかったところが、株主の視点からの提案ができるようになります。そうしますと、お金の使いみちでしたり、無駄な会議でしたり、そういうところに意識が向くようになり、立場が上の相手に対する遠慮が払拭されます。

 

 

と、いろいろと新しい視点をえることができました。

自分の利益のために会社が頑張ってくれているという事実が出来上がり、残業をしないモチベーションにもなります。心の余裕を持つための方法として、自社株を持つというのはなかなかいい手段です。

 

資産形成の手段としては悪手ですけれど、働く上での環境改善の手段としての+αは確かにありそうです。

 

そういうわけで、自分の利益のために社長と会社に働いてもらいたい方は、ぜひとも自社株を買ってみてはいかがでしょう。

打ち合わせを最速で終わらせるためのコツ

はじめに

業務を進める上で最も時間を無駄にすると言われる打ち合わせ。ネット界隈の人たちは、「大企業は糞」「独立しろ」などとよくいいますが、この社会が機能している限り、組織で働く人は必ず必要になってきます。そういう立場に置かれた我々は、そういう飛び道具的な成功を狙いつつも、現実の仕事を出来る限り効率的に片付けるための努力もしなければなりません。

 

無駄な会議は省く、出ない、というのも一つの手ですが、必要な場合も出てきます。

 

ブレストでアイデア出しをする時だったり、案のレビューであったり、またヘビーなもので行くと対応方法も結論も全く決まっていない緊急案件を関係部署合意しないといけなかったりと、いろいろあります。

 

私は、そこそこ大きくて意思決定が遅めな企業で3年間+αを過ごしてきました。また、OJTの先輩がコンサル感を出してくる人だったので、技術的な話に加えてマネジメント的な視点も得られたのはラッキーだったと思っています。

 

と、言うわけで、私が先輩から教わった、誰かが講座で聞いた、誰かがやっていた、打ち合わせを最短で終わらせるためのTIPSをまとめたいと思います。

 

①有力者を見極め、事前に合意を取る

理想の打ち合わせは、打ち合わせが始まる前にすでに結論が決まっています。会議に出向き、関係者の名前をメモし、ホワイトボードに「結論」と「合意」の二文字を書いた時点ですべて完了です、後は、合意した内容に沿って、計画通り各担当に動いてもらうことになります。

集団の意思決定において、参加者全員が同じだけの発言権、意思決定権を持っていることはまれです。大方の場合、周囲への影響力の多い人は限られています。打ち合わせに来ているのは、意思決定者の他、情報を取りに来ている人、勉強でついてきている新人さんだったりします。予め、自分の部署の先輩や他部署の同期に、誰の発言力が強い、誰がよくゴネるのかを事前にヒアリングし、うまく伝手を辿って事前に会話をしておきましょう。

 

②会議を始める前に「目的」を合意する

例えば、市場クレームで各部署の人間が集まったとして、各々言いたいことがたくさんあるはず。ある人は「対策方針」を決めたがっていたり、ある人は「損失の見積もり」を知りたがっていたり、ある人は「発生原因」を考えたがっていたりします。そうすると、参加者全員が全く別の方向を向いているばかりで、打ち合わせをしても結局個人で好きなことを勝手にやっているにすぎなくなってきます。

そういう状況を避けるため、「目的」を出来る限り完結に、出来る限り定量化できる基準で示しましょう。

例えば

「対策案を10個出し切る」とか

「現状調査の役割を割り振る」とか

「ゴールまでの計画を全員で合意する」とか

打ち合わせのゴールを明確に決めておきましょう。

 

 

③始める前に◎時☓分までに結論を合意する、と終了目標をはっきりと口に出して伝える

終わりの時間を参加者全員にはっきりと認識させることで、その時間までに終わらせよう、という意思を全員でます。……これはどっちかというとだめ押しかもしれません……ただ、目的が達成した後の雑談を抑える効果はなかなかある気がします。

 

④「やること」と「担当」と「対応期日」と「結果の受け取り手」議事録に残す

打ち合わせが終わった後、各々に振られたタスクを管理するためのものです。

例えば、☓☓について製造部門において調査→設計部門へ報告 12/10まで、等など

この際、「実行する部門」と「期日までに実行できたことを確認する部門」を明確にしておき、タスクが完了しているのか、途中なのか、放りっぱなしになっているのかが曖昧にならないようにします。

 

 

⑤時間内に決まらなかった出来事は、後回しにして次回に回す。別に時間を取る

一番時間が浪費されるのは「目的」が曖昧になった会議です。情報過多、状況が変わった、といった場合、すぐその場で打ち合わせの目的を明確にできればいいのですが、難しい場合が多いかと思います。そういうときは、

打ち合わせの中で新しい事実が出てきたりした場合、多くの人が持論を述べたりし始めて会議が発散しがちです。こういった場合は、出来る限り問題を細かく分割し、別の機会に回すことをおすすめします。

 

 

終わりに

以上、打ち合わせを出来る限り速く終わらせるためのコツを書いてきました。

打ち合わせというのは、基本的には意思の統一のためのものであって、打ち合わせをしている間には仕事は止まっています。

組織やチームは非効率な部分もありますが、実際は、大きな仕事を最短で完了するための人の力を一つに結集するためのものです。例えば、大きなプラント、一台の自動車の試作……一人では途方もない時間がかかりそうな事例でも、組織のあちこちから人を集め、役割を分担して進捗することで短い時間で物事を達成することができます。

会社員がなぜかディスられる昨今ですが、何か大きなものを限られた時間で作ったり、成し遂げたりしようと思ったら、組織の力でレバレッジを効かせることは不可欠です。その組織の力を出来る限り有効に使うための一つの武器として、「打ち合わせ」を出来る限り有意義に、かつ出来る限り仕事の負荷が少なくなるように、うまく使っていきたいと私は常に思っています。

ビジネス/対人/恋愛……コミュニケーションに効くおすすめ心理学書

 

はじめに

私が心理学書を読み始めたのは大学三年生のころです。

そのころ、私は大学の部活でいろいろとまあ悩んでおり、また組織とか恋愛のこととかで八方塞がりという感じでした。

今思えば、学生時代の友人関係というものは、だいたい見た目と印象で決まってしまうので、たくさんお金を手に入れて身だしなみと運動能力を磨けばよかったのかも、と思っています。あの頃は難しく考えすぎて、コミュニケーション能力とか優しさとか思いやりとか、ぼんやりした何か美しいものに解を見出そうとしていました。めっちゃ勉強頑張ってた学生だったので、そんな軽薄っぽいことは当時の自分にはできなかったかも、とも思いますけど。

後、小説書くときの参考になればなあ、とか。

問題の特効薬、とまでは行きませんでしたが、じわじわと漢方薬の如く効いてくるのが心理学書だと私は思っています。胡散臭い自己啓発にドハマリして周囲を心配させたりしつつ、そこまで変な思想に偏らず(多分)、現実へと活かせそうな心理学書のストックを積み上げることが出来ました。

 

本によって、人の心へのアプローチの仕方は色々違います。が、読んで思ったことは、人間は各々の主観的な現実を生きているということ。そして、自分の認知が何に影響されているのか無自覚であること。

例えば、人は見た目のいい相手を高く評価する傾向があるくせに、自分の判断が容姿によって歪んだことを全然意識できないのです(「影響力の武器」とか「ファスト&スロー」を読むとわかります)。

そういう、「無意識に動かされる人の心」に目を向けることで、人をちょっとだけ操作できる。それもたしかにありますが、なんといいますか、人の行いをいろいろ許せたりもします。大変勉強になりますということです(適当)。

では、自己啓発っぽいものからガチ心理学書まで、特に対人関係に効く(というか私が対人関係に効きそうな本ばっかり選んで読んでいたんですけど)心理学書をピックアップ。人生のお悩みにじわじわ効く漢方を処方します。

 

①人を動かす

およそ人を扱う場合には、相手を論理の動物だと思ってはならない。相手は感情の動物であり、しかも偏見に満ち、自尊心と虚栄心によって行動するということをよく心得ておかねばならない。(第一章 盗人にも五分の理を認める より抜粋)

父親の書斎においてありそうな自己啓発本No.1、デール・カーネギーの「人を動かす」です。

自己啓発本の始祖とも言うべき本であり、書店にあふれる1000円くらいの安い自己啓発本を読むなら、この一冊を手にとって見るのが何よりもおすすめ。文庫本は715円(税抜き)です。コスト的に大変安く、内容は大変濃い。古典は最強ということがよく分かる本です。

「自己の衝動を律して他者理解に努めよ」ということが、いろいろな事例をもとにわかりやすくまとめられています。第一章を読んで気に入ったら、あとの章もきっと気にいると思います。

それだけでなく「不安の沈め方」など、セルフマネジメントについてもアドバイスも豊富。悩める方は是非一読を。 

 

 

②ピープル・スキル

 

話し手が何より強く求めるのは何より強く求めるのは、、"相手の心がここにある"という心理的実感だ。つまり、自分とともにいてほしい、心から寄り添ってもらいたい、と望んでいるのである。

 名前と表紙の通りの本です(投げやり)。

けれど、ここまで取り扱う内容がはっきり分かる本も珍しいと思います「ピープル・スキル」に、挨拶する二人の紳士のイラストですよ?

 

著者ロバート・ボルソンは、対人関係には3つのスキルが大事だとときます。

内訳は

・傾聴

・自己主張

・対立解消

の3つ。

が、ちょうどこの3つに均等にページを降っているわけでなく、本書の半分以上のページは「傾聴」に割かれています。

 

内容をざっくりと要約すると、上に紹介した一文に付きます。

「人は理解してもらいたがっている。まずはその欲求を満たすべし」

「人を動かす」 でも、傾聴し相手と感情を理解することが第一義だと述べていました。

コミュニケーションの問題になると、どの本でも(私の会社の研修でもありました)「傾聴」という言葉が出てきますが、おそらく「ピープルスキル」「人を動かす」あたりがそのもとになっている本なのかなと私は思っています。

上の二冊を読めば、今の対人関係で大事なのは「傾聴」だとされていることがとてもよくわかってきます。

今のところは傾聴が大事とありますが、ただ相手を理解するだけではうまくいかないなあと思うこともあり、またもっと発展したコミュニケーション論がそのうち出て来る(もう出てるけど私が気付いていない?)のかもなあと思っています。

ともかく、今世に出ているコミュニケーション不全についての本は、上記二冊が最も信頼できる本だと思います。

ただし、学生時代の人間関係にはあまり適応できなかったイメージ……自分が未熟だったのかもですが、やっぱり、青春時代っていうのは特殊な環境なんだなあというのが今の私の思いです。

学生時代の人間関係の改善には、第一印象を決める要素とか、サル山での生き延び方とか、もっと動物的なコミュニティ論のほうが参考になるかもと思います。ただ、今を生きる中高生にはちょっと難しすぎですね……いじめやいじりがなくならんわけだ。学校は聖域です。良くも悪くも。 

 

 

③影響力の武器 

 

どうにもならない片思いにけりをつけるために手に取ったのは交渉術の本でした。

私は恋愛と告白を交渉ごとと捉え、いかにして意中の子にお付き合いを同意させるかということをずっと考えていました。そういう意味では、この本は確かに本質をつく内容を含んでいるかもしれませんが、今思えば場学生時代の恋愛に漢方を導入するのはちょっといろいろどうかなと今では思っていたりします。

与太話はともかく、内容のご紹介。

ざっくりいいますと「営業マンの交渉」に使える心理学的な研究結果がずらりとまとめられています。ウェブマーケティングをやられている方が時々紹介されており、私が初めて読んだ頃からさらに有名になってきている感じがします。某ブロガーさんの立ち上げたコワーキングスペースにもおいてありましたし。

車ディーラーが売り上げを伸ばすために後からオプションを付ける、寄付をしてもらうために小さな贈り物を押し付ける、見た目のいい人は選挙でたくさんの支持を得る……等々、こういう「あるある!」エピソードは、心理学者が興味を持って調べ、人がどうしてそういう行動をしてしまうのかをうまくまとめています。

我々が意識的に、無意識的に使ったり使われたりしている対人関係のテクニックは、多くが調査され名前をつけられています。上で上げた3つの例も、それぞれ「フットインザドア」「返報性の原理」「ハロー効果」と、名前がついています。今までの自分の経験と照らし合わせ、納得し、これから人と会話をするときの文字通り「影響力の武器」を授けてくれる心強い本です。

 学生時代に理解しておくと人間関係が捗る(そして人が信用できなくなる)です本。

 

④ファスト&スロー

Daigoの心理学動画でおすすめされていた一冊。面白かったです(小並)。

人間の無意識の行動に鋭い洞察を与える本第二弾。影響力の武器よりもトピックスは難しく、量も多い、読み込みがいのある本です(一回しか読んでない私)。

それにしても変な題名だな、と言うのは私も思うところです。著者は、人間が物事を判断するときには、二つの意識段階を経ると考えるとわかりやすい、と提唱しており、それぞれ「システム1」「システム2」と呼んでいます。大変シンプルな名前です。

「システム1」は、見たものや聞いたものに対してぱっと反応してしまう行動を司り、(嫌いな相手を見たときにうわっと思うとか、好きな相手を見たときにどきりとするとかそういうの)「システム2」は、冷静な分析や判断が必要になる行動を司るものと考えるといろいろ捗るよ、というものです。

ファスト&スローというのは、つまりシステム1とシステム2のこと。で、「システム1」は常時稼働ですが、「システム2」は基本的に停止しているので、人間は熟考することなく直感的な感覚だけで物事を決めたり選択する傾向があるよ、という前提のもと、人の認知が歪む例をたくさん載せています。

心理学に本質も糞もない気がしますが、影響力の武器よりも数段、深いところに踏み込んだ内容になっているというイメージ。上下巻と分厚いので、行動心理学に興味があり、がっつり読みたいぜという方にはぜひおすすめです。私もそのうち二週目をしようと思っています。

 

 

おわりに

たったこれだけの冊数で長々と書きすぎました……まだ、「予想通りに不合理」とか「選択の科学」とかいろいろストックはあるんですけれど、どれもある程度重複する内容を含んでいるので、上記四冊を読んでおけば人間の行動に関するざっくりした概要をつかむことはわりかしできているんじゃないか、と思っているのでこれで一旦打ち止めにしようと思います。

人の心はわからない、と言いますが、実際は自分の心でさえわかりません。その自覚できない人の心を、客観的な観察や実験から理解して整理してくれる心理学書は、誰にも理解できない人の心を取り扱いを、ほんの少しだけ見通し良くしてくれます。

何かに悩んだときの次の一手に、こういう心理学書たちに新しい視点を求めてみるのはいかがでしょうか?

 

車に興味がないけど東京モーターショーに行ってきた

はじめに

人生で初めての東京モーターショーに行ってきました。

 

私は車があまり好きではないのですが、仕事柄周囲に車好きが多いということがあって自ずと知識はつきます。

この仕事に就くまで、フォルクスワーゲンが大衆車メーカーだということも知らなかったし、アルファロメオがカーメーカーだとは思わなかったし、トヨタとレクサスが別ブランドだなんてことにも当然全く無頓着でした。

 

参加理由としては、特に何かめぼしいものがあったわけではありません。ずっと同じような日常と仕事を繰り返していて、たまには違った環境に身をおいたらなにか面白いものが見つかるかもしれん、くらいの気持ちです。モチベーションとしては小旅行という感じ。

 

会場に到着したのは9時ごろ、外は雨が降っていて寒く、私は後日風邪を引きました……

 

 

一番の見どころ

やはりトヨタブースは見に行かねば、と思って見に行きした。

 

驚いたのは、車が一台もないこと。

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 「車を作る会社」のイメージを払拭しようという強い意思を感じるブースでした。

 

試作車(車?)としてはこんなものが。

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 なにこれ?

当日のブースは込みすぎていて説明が聞けなかったんですけれど、同じ日に参加していた上司が言うところによれば、「車の中でいろいろする」ものだそう。

移動手段でなく、「動く小さな家」というイメージです。車というものを、単なる移動手段から、そこで過ごすための空間へと変えていこうという感じなんでしょう。

それにしてもひと目で何かわかんないのはいろいろと問題な気も……ただ、こういうチャレンジングな姿勢はとてもよいと思います。

 

後はこんなのも。

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なにこれ?

空気清浄機能がついているみたいです。空港で動き回り、充電やら軽作業やらをちょっとサポートするような使い方をするのかも。

その他、車の中で健康診断するものとか、人の荷物を持つロボットみたいなものとか、「ひととつながるモビリティ」とでも言うような不思議な製品展示でした。

ちなみに、車を全く出していないわけでなく、レクサスブランドは別ブースにきちんと展示されていました。ただし見てません。

 

スバル、ホンダ、スズキ、マツダ、三菱、日産あたりは、コンセプトカー+現行モデルの紹介という感じ。こちらの紹介は省略します。

 

 

終わりに

電動化+パーソナルモビリティというのが、今の自動車業界が目指そうとしているもののようです。

また、海外メーカーが非常に少なく、新しい製品を投入する市場としては、日本はあまり魅力的ではないのかもということを強く感じます。そういう意味で、日本経済の凋落を若干肌で感じたような気もしています。

品質のいいものを安く、たくさん作ってもうけるというビジネスが通用しなくなっていく今、各社新しい何かを模索しているということを強く感じるモーターショーでした。 

 

【2019年版】読書家の選ぶ、一生に一度は必ず読むべき名作小説5冊

はじめに

出版不況が叫ばれる昨今ですが、実は本の「種類」は増え続けていることをご存知でしょうか。

よりたくさんの種類の本が発行され(おそらくベストセラーを生み出すためにたくさんの銃弾を売っているんでしょう)一冊あたりの発行部数が減っており、一人の著者がその印税だけで食べていくことが難しくなっている、というのが出版界の現状と理解しています。

 

つまり、種類は多くなった故、しかもネット上には大量の文章が掲載され「読むべき本・文章がは見つかりにくくなっている」のが現状と思います。面白い小説はたくさんありますけれど、ただ大衆に迎合する要素を詰め込んだだけのものも少なくありません(私はそういう小説も好きです)。

 

この記事では、一生売ることなく本棚に保管し、読み返す度に新しい発見や感動のある本を厳選します。また、教養として知っておく価値があり、私がきっとこれは楽しめると思った本をご紹介していきます。

 

選定基準

・あまり本や映画に詳しくない人でも、名前を聞いたら、ああ、あれね、となる

・読み返す度に新しい発見がある

・面白い

・ジャンルは問わない

 

ではご紹介を。 

 

「スタンドバイミー」スティーブン・キング

 

最高の冒険小説です。

このブログの中でも度々紹介していますが、ホラー小説の帝王、キングの書いた自伝&少年の冒険譚です。四人の少年たちが、電車に引かれてなくなった(とラジオで耳にした)同じ年の少年の死体を探しに行く冒険譚です。

「死体探し」というと物騒ですが、ストーリー自体は、「宝物(死体ですけど……)を探して町の外に冒険に繰り出す少年たちの成長」を描いた作品です。

この本の優れたところは、人生のどのタイミングで読んでも新しい発見がある点です。学生の頃は少年の冒険に心を踊らせ、社会人になってからら自分の人生を振り返り、そして少年たちと一緒になって冒険に出かけた読者は、本を閉じる度に新しい環状を棟のうちに宿すことでしょう。

親からネグレクトされた子ども、生まれへの劣等感、人生の段階を経るに連れ疎遠になっていく友人たち、あの頃怖かった年上の不良たち、そして、未知の心を躍らせる少年たちの前向きな心。何度読んでも色あせない少年たちの夏の冒険に、読者は何度でもついていきたくなることでしょう。

それに、有名な映画になっていることもあり、あらゆる世代の人(私も父とこの話をしました)と話が通じる点も素晴らしいと思います。

 

 

刑務所のリタ・ヘイワーススティーブン・キング

 

最高に前向きな気持ちになれる小説です。

こんな小説聞いたことがないぞと思われた方、その直感は正しいです。商品のタイトルと見出しが違うと思われた方、そのとおりです。

まずここを説明させていただきますと「刑務所のリタ・ヘイワース」は、この本の中に収録されているもう一つの中編小説です。そしてこの「刑務所のリタ・ヘイワース」は「ショーシャンクの空に」の原作です。ここまで来たら、ああ! と言っていただけると信じています。

刑務所に暮らす人々を描く、希望と絶望についてのヒューマンドラマです。

 主人公のアンディは、妻を殺した無実の罪で「ショーシャンク刑務所」に入れられてしまいます。しかしアンディは粘り強く意思を持った男で、刑務所暮らしの中で生きがいを見つけ、新人イジメには強く反抗、また刑務官の仕事(?)を手伝い、刑務所内で独自の立場を築いていきます。希望を捨てなければきっと叶う、というのが信条のアンディを、一方語り部のレッドは、運び屋としてアンディの頑張りを手伝いつつ、冷ややかな目線でその様子を語っていきます。この二人のうち、最後に正しかったのはどちらか。

「希望はいいものだ」

たったこれだけの、当たり前のメッセージが、ここまで強く心を打つラストを私は他に知りません。「困難を乗り越えれば、必ず希望はある」そのことを強く印象づける作品です。

刑務所を舞台にした小説で、ここまで底抜けに明るく、幸せで、希望に満ちた小説は他に類を見ないでしょう。

一番感動できる小説は、と聞かれたら、私は迷わずこの小説をおすすめすると思います。

(同短編に収められているゴールデンボーイは、うってかわってちょっと怖いラストなんのであまり前向きな気持ちになれないのでご注意を……)

 

 

アルジャーノンに花束をダニエル・キイス

 

世界で一番泣ける小説です。

知能手術を取り扱ったSF小説と私は認識しています。

 主人公のチャーリイは自閉症児。けれど、博士の受けた手術で頭が良くなっていきます。「アルジャーノン」は同じ手術を受けたネズミの名前です。

素直でいじめられっ子のチャーリイが知性を獲得していき、成長し、周囲に認められ、恋人もできる。けれど、ある日博士の犯した失敗に気がついてしまう。

物語の前半に流れるコミカルで楽しい成長の章からうって変わり、物語は不穏な空気に満ち始めます。チャーリイは自らの知性に悩む苦しみ、そして少しずつ自らを蝕む衰退に抗いながら、やがて絶望さえも感じなくなり全てを受け行ける。まるで、チャーリイという青年の短い経験を通して、人生の栄華と絶望を凝縮したようなお話です。

絶望と衰退を受け入れること。それは人類が誰もが経験することであり、チャーリイは、そのための準備と覚悟を私達に与えてくれます。

今回ご紹介する本の中で、一番泣きそうになった(でも泣いてはない)本です。

日本版ではドラマもあるようです。

 

 

「傲慢と偏見」ジェイン・オースティン

 

最高の恋愛小説です。

人類がいつまでも人類が逃れられない結婚&恋愛&お金をめぐり、男女がわちゃわちゃするコミカルなラブストーリーです。

結婚適齢期の五人姉妹が、お金持ちとの恋愛/結婚にばたばたします。

意中の相手と結ばれる素直な男女、望まれない恋愛で駆け落ちする男女、傲慢と偏見でいつまでもいがみ合っている男女、恋でなく社会的戦略として結婚する男女……

200年以上の前のイギリスを舞台にしていますが、その根底を流れる恋愛や結婚感は、現代を生きる私達にも見覚えのあるものばかりです。

ジェイン・オースティンは、日常の中の悲喜こもごもをコミカルなタッチで仔細に描く観察眼に定評があり、かの夏目漱石も日本の読者に向けて紹介をしていたようです。

恋愛や結婚の悩みは、はるか昔から絶えないものであり、その普遍的な真実を、綿密な描写と巧みな人物造形で楽しく読ませてくれます。

可愛らしい姉妹とその両親があれこれしている様だけでも私はなかなか楽しかったです。

最近では、辻村深月さんが本作をリスペクトした小説を発表して話題になりました(趣旨から外れるので紹介はしませんが)。

 

 

1984年」ジョージ・オーウェル

現代の社会にもインパクトを与え続ける、世界で一番怖いSF小説です。

舞台は架空の歴史上の1984年。誰もが「ビッグブラザー」を崇拝し「ダニエル・ゴールドマン」なる存在するかもわからない敵へ憎悪をぶつけるよう思想を矯正されます。この世界での思想統制は徹底されており「眠っている間の無意識」を監視されたり、自由な思想を奪うために「文字を書くことが禁止」されていたり、さらに、人の思想を狭めて反政府的な思考を持たないような新しい「イングソック」という言語が開発されたりしています。そして、この物語の主人公ウインストン・スミスは、政府の誤った予測を「訂正」として改ざんする仕事をしており、その中で政府の体制に疑問を持つようになります。ある日、自分と同じ疑問を持っている仲間を見つけるのですが……

どれだけ暴力にさらされても、ひどい目にあっても、「思想と信条の自由」や「心のなかで考えること」についての自由は剥奪できません。

けれど、この小説では、その「心の中の自由な思想」すら奪ってしまうような強力な社会体制と主人公は対峙して(正確にはには蹂躙されて)いくことになります。

ここまで絶望的で怖い話には出会ったことがありません。感動、というのが、良かれ悪しかれ感情を動かすものだとするならば、この本は最強に人を感動される恐ろしい本です。

また、その徹底した自由排斥の政府を描く物語から、かえって現代社会で我々を縛っている常識(会社に務めないといけない、とか、社会奉仕は大事だ、とか。組織は素晴らしいとか)に、気づかせてくれる力があります。

私もこの小説を読みながら、今勤めている会社の社報を冷ややかな気持ちで思い出していました。なんか、仕事礼賛とか、過去の人々の努力礼賛とか、なんだかうさんくわいですよねえとかそういう云々……

今回オススメする本の中で、一番ショックとインパクトの大きな話です。あまりに怖すぎて、殿堂入りの一冊からはずそうとさえ思いました(今は殿堂入りしています)。

 

 

夜のピクニック恩田陸

 

日本で最高の青春小説です。

日本人の小説も好きなものはたくさんあります。ですが、一生に一度必ず読むべきとい言われたら、この本以外に思い当たりません。本屋大賞も受賞した恩田陸の名作「夜のピクニック」です。

高校の恒例行事「歩行祭」を前にした高校三年生たちのお話。メインストーリーであるボーイミーツガール(正確にはちょっと違う)を軸に、友情、恋愛、血縁、ミステリー、ホラーと、ジャンルも趣向も異なる小さな話が混ざり合って大きな物語として収束していくさまは何度読んでも圧巻です。

スタンド・バイ・ミー」もそうですが、仲間とともに歩くだけのことは凄く心を打つ。それは、日常から乖離した特別な空間で、そこで人はちょっとだけ素直になり、内相的になり、いつもとは違う自分を信じて冒険をしてみたくなるのだと私は思っています。

「ただみんなと、ただそれだけのことが、どうしてこんなに特別なんだろう」

誰にも読んでほしい名作です。

著者の恩田陸は、「蜜蜂と遠来」で直木賞も受賞した今最も熱い小説家でもあります(もちろん、それ抜きにしても「夜のピクニック」は名作ですよ!)。恩田陸フィーバーはまだしばらくは続きそうです。

 

 

終わりに

以上、小説読みの私が今まで読んできた本の中で「一生に一度は必ず読むべき」ものを厳選しました。渾身の5冊ということで、選び手の底が知れる部分もあってちょっと怖いなと思っています。

ここで紹介したのは私にとっての「殿堂入りの5冊」ですが、もちろん人によって違ってくるところは当然あります。全部気に入ってくれた方、きっとあなたとは一生の親友になれます。

他にもっといいのがあるぞ! という方、私はぜひその小説を読んでみたいです。

 

次に手に取る1冊の手助けになれば嬉しいです。