革命を起こすのは2.5%の狂人だという話
こんばんは、ミズノです。
ひとまず、下の動画をご覧ください。
最初は一人だけ裸で踊り狂っている変な人ですが……?
1分ごろからもの凄いことになっていきます。
これ、どこかで見ましたね。
森見登美彦「太陽の塔」で出てきた「ええじゃないか騒動」そのものではないか……
最初は一人で踊り狂っていた変な人が、周りの人を思い切り巻き込んで巨大なフィーバーを起こしています。
実はこれ、マーケティングの授業で紹介されたもので
「いかにして画期的な商品/作品が普及していくか」
を、3分間で体感できる凄い動画です。
~30秒
最初は、一人の男が躍っているだけ。実はこれ結構楽しい。けれど、周りの人は知らんぷりしています。この、リスクを恐れずに商品を買う「イノベーター」つまるところ革新者、とマーケティングの用語で呼ばれています。これは、製品普及に携わる人のうちわずか2.6%と言われています。フィーバーを起こすのは、こういった一部の、ちょっと勇気のあるおかしい人なのですね。
「あの人、一人だけ踊っているからおかしい」
と言わんばかりの周囲の人の無関心ぶりが痛いです。
30秒~1分
1人が加わって2人になりますが、周囲の人はまだ無関心……
1分~1分10秒
「もしかしてあれ楽しいんじゃないか?」とさらに人が増えます。まだ変な人扱いされるリスクはありますが、「イノベーター」の後に続く賛同者です。これを「アーリーアダプター」と呼びます。どんどん盛り上がってきました。なんだか、フィーバーの予感が漂ってきています。
1分10秒~1分30秒
「アーリーアダプター」達がたくさん集まり、「皆やってるから大丈夫」と押し掛けてくる層があります。これは「アーリーマジョリティ」。全体の中では一番大きなマスを占めますます。ここまでくれば、一気に波及し、周囲にいるありとあらゆる人を取り込みます。むしろ「踊っていないほうがおかしいんじゃないか?」みたいな空気が醸成されます。
1分30秒~3分
その後、ずっと待っていた層がさらにフィーバーに加わり、最大級の活況を呈し音楽が終わります。様子をずーっと見て、最後の最後でしぶしぶ(?)加わる層を「レイトマジョリティ」。そして、最後の最後までフィーバーに加わらない層を「ラッガード」と言います。
これ、実はこんな風にまとめられます。
引用:イノベーターとアーリーアダプターはネットの世界ではたったの0.1% by 永江一石 | SIMS LAB
イノベーターは全体の2.6%、アーリーアダプターは全体の13.5%。
マーケティングの考え方では、このイノベーターとアーリーアダプターを合わせた「最初の16%」を超えるところが最も大きなハードルと呼ばれています。新しいリスクのあるものを進んで取っていく人は、全体の16%しかいないのです。
これは何にでも言えて、例えば、爆発的にヒットしたウェブ発信の小説「君の膵臓をたべたい」やケータイ小説の「恋空」なんてまさにそういった事例ではないでしょうか?
なんか流行ってきたなあ……と思っていたら、空前の大ヒットになっている。そして、それに気づかなかった私は「なにこれ……?」となったのです。(ラガード……)
上の動画、10人くらいの少人数で踊っている時間は1分10秒くらいありますが、最大級の活況を呈するまでには、それから30秒とかかっていません。
革命を起こすには、最初は一番しんどい。けれど、ある一点を突破すれば、それこそ一気に波及するのですね。
と、言う話を研修で聞いて、面白いなって思いました。
終わります。