エンジン設計技術者の教えるエンジンの仕組み①
せっかくなので職能を活かした記事を書こうと思います。
CASEという用語の広まりから衰退の一途をたどると言われるエンジン(内燃機関)ですが、実はまだ一定の需要が残ります。
どうしてかといいますと、まず、世界中のすべての車が電気に置き換わるわけではないからです。
https://bestcarweb.jp/feature/column/2921
マツダの人見社長が、「内燃機関の高効率化は二酸化炭素削減のために避けられない課題だ」と説明するときに使っていた資料です。
2050年になっても、電気自動車・燃料自動車の占める割合は全体の10パーセント程度しかありません。
これから爆発的に伸びるわけではありませんが、信頼感のある技術として、我々の生活を支える基盤として残っていくのではないでしょうか。
また、内燃機関が駆動するものは車だけではありません。
例えば、船、トラクター、耕運機、発電機、電車……
産業革命から四百年あまり、蒸気機関から始まった機械動力の振興は、今から約百年前に内燃機関にとってかわりました。今、新しい動力やIoTばかり取り沙汰されていますが、古い技術を伝え、より進化させしていくことも、産業界として必要なことに間違いありません。
そういうわけで、プログラミングや電気も楽しいですが、エンジンの仕組みを知っておくのも、そう悪いことではないと思います。
次回はエンジンの歴史か、仕組みか……何か題材を決めて書こうかなと思います。