アイデア作りの強い味方になりそうな本を紹介します。
仕事で行き詰まることはよくあります。
私の場合で言えば、機械の壊れた原因がわからずに計画が立てられなかったり、小説の次の展開が考えつかなかったり、といったことです。
そういったとき、ぱっと見は解決策は無いように見えますが、一旦ブレイクを入れてみたり、他の人と話をしてみたら意外なところで道が開けることがあります。
こういったことは人が経験的に知っていることですが「どうしたらアイデアが出るか」について体系的にまとまっておらず、うんうん苦しみ、なぜかよくわからないけど最終的にうまくいった、ということがよくあると思います。
上で見たような「ブレイクを入れる」とか「人と話す」ということが、物事に新しい見方や情報を与えることで問題解決の糸口を与えることは、心理学実験でもよく確認されている事実のようです。
ノウハウがあればアイデアが出る、問題解決できる、と言ったものではありませんが、行き詰ったときの道具として、アイデア発想のための武器を手元においておくことは非常に有用です。
そういうわけで、行き詰まった時のヒントになりそうなアイデア本をまとめます。
アイデアの作り方
言わずと知れたアイデア作りの名著。著者は広告業界出身で、彼にとってのアイデアは商品そのものだったようです。
この本を読んで、アイデアは無から生まれるものではなく、十分な情報を揃えてようやく出てくるものということを学びしました。また、その情報が統合されてうまく結論に至るまでのプロセスも丁寧に解説してくれています。
なぜそのノウハウを本にしてしまうのか? 著者にとって不利益でないのか? という疑問に、著者はこう答えます。
「わかったところでそれはとても困難だからだ」
ノウハウがわかっても、結論に至るまでの時間はどちらでも意外と変わらないのかもしれません。ただ。体系だった知識を持っておくと、打開策がない状況でもどっしりと構えていられるので、精神衛生的に有効かなと私は思っています。
アイデア大全
私のアイデア関連本が、ほとんど読書猿さんおすすめ本なのは内緒です……
思いついたものを片っ端から書き出す「ノンストップライディング」。アイデアを書き溜め利用できるようにする「エジソンノート」(命名は著者)など、古今東西のアイデア発想技法が列挙されています。
行き詰まったときにこの本を広げ「この手法をちょっと試してみるか」と、すぐ試してみることができるのが魅力です。
創造性はどこから来るか
創造性についての過去の研究結果がまとめられた本。
上で書いた「ブレイクを入れる」といった経験知だったノウハウが、本当にアイデア発想に対して有意にプラスの影響を与えることが確認されています。
「アイデア発想にいいと言われていたあの行動は、実際に本当に効果があるんだ」ということ。
これは心強いことです。行き詰まった時、その行き詰まりを解消できる見込みをちょっとだけあげることができる方法は確実にあるということですから。
私はこの本を読んで「休んだり他の情報を入れたりして視点を変えることが大事だ」とか「何もしていない間も無意識下で情報の統合が進んでおり、解決にはちょっとずつ近づいている」と思い、手詰まり状況に対してどっしりと(以前よりは)構えられるようになりました。
と、いうことで、私が手元においている本はこの三冊です。
上でも書きましたが、行き詰った時に慌てない心の持ちようを与えてくれるという側面のほうが大きかったりもします笑。
ともかく、この記事を読んだどなたかかお役に立てれば幸いです。