狐の嫁入り

小説創作ブログ! のつもりでしたが、なんかだいぶ違う気がします……

【読了】Homo Deus

これは新しいSF小説だ!

というのが率直な感想です。

 

二年くらい前に話題になった「サピエンス全史」という本があります。

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

地球上に原始生物が生まれてから、そいつが進化を遂げ人類が誕生し、そして人類がいかに社会を作り上げていったかの概要をざっくりと説明してくれるいい感じの本です。

自分はこの本を受けてかなり感銘を受けまして、しばらくネットでいろいろしばらく探し回った最後に表題の本を見つけました。

同じ著者の次作です。そのタイトルが 「Homo Deus」

サピエンス全史が古代から現代までの歴史の概要を説明しているのに対して、Homo Deusでは、今後人類社会がどうなっていくかについて、現在主流になりつつある技術や思想をもとに考えうる可能性を示そう、という態度で書かれています。原著はヘブライ語らしいです。自分はkindleで英語版を買いました。今年の八月には日本語版が出版されるそうなので、後半年後くらいにはネットでちょっと話題になるかもしれません。

Homo Deus: A Brief History of Tomorrow

 

さて、何となくタイトルからして胡散臭い感じのする二冊の本です。確かに極端なぺシミズによりすぎとは思いますが、題材が題材なので、著者も記述や考察に客観性を持たせるために苦労しているようです。

読者としては、本の中で取り上げられている面白いエピソードや歴史的な事実の中で興味を持ったものを皮切りに、いろいろ調べて未来予想してみたり、新しいものは自分の生活に取り入れてみたりするといいかもしれません。

この本の中では、バイオ技術やIot、人工知能の最新の研究事例やそれによってできることがいろいろと列挙されていて、それをきっかけに調べてみるだけでも結構楽しいです。

人間の寿命延長、IoTによるクルマ総台数の削減、人工知能普及による判断業務の代替、なんかが自分としてはホットな話題です。このあたりの技術には、だいたいGoogleがかかわっているのだから驚き。この本を読み終わった後は、ああ、面白いSF小説だった、と思うと同時に、もしかしたらGoogleが世界を支配するかもな、みたいな気持ちになれます。

 

わりと平易な英語で書かれているので、暇つぶしの英語学習の際にはぜひ、という本です。